« 豆乳花(トールーファ)を食べてみました | トップページ | 『エスキモーに氷を売る』を読みました »

2006年7月13日 (木)

日経MJセミナー「松下くらし研究所」藪ゆき子所長のお話を聴いてきました。

ココログさん、メンテナンスは無事終ったのでしょうか?2日間のご無沙汰です。このメンテナンスのために更新できませんでしたが今日は11日の夜日経MJ(日経流通新聞)主催のセミナーを受講してきたことをご報告します。

生活者視点で新商品開発を行うというようなタイトルだったかと思います。

この藪ゆき子氏が所属している研究所はちょっと変わっていまして、生活者視点と謳っていらっしゃるようにナショナルのパナホームすなわち「家」が研究所だそうです。

構成は女17名、男3名。なぜならば家電製品を使うのは圧倒的にまだ女性だからと、肌理細やかな情報収集観察は女性の方が優れているからだそうです。

前半はくらし研究所がどのようなことをやっているのかの紹介がパワーポイントと共にありました。

くらし研究は、いわゆる新商品開発分野と、品質向上のためのくらし審査分野の2つのことをやっています。

中盤は実際にやっていることの例ー特に日経MJのヒット商品番付でもランキングした「ヒートポンプ式ななめドラム洗濯機&乾燥機」についてプロモーションビデオと共に紹介。

P1000083 (会場でもらったパンフレットの中身です。ヒートポンプ式がわかりやすく解説)

面白かったのはヒット商品の定義です。

藪氏曰くは、比較表のいらないOnly-One商品である ということが第一。

第2に特長が見てわかり思わず納得する商品

第3に お客様、市場から指名される感動商品である とのことでした。

そして公式を挙げられました。商品力=企画力×開発力×市場導入力であると。企画力は何をつくるかのコンセプトを創りあげる部分。開発力はその素晴らしいアイデアを具現化する部分。そして市場導入力とは、それをターゲットに知らしめ、垂直立ち上げ(市場に一斉に一気に出荷する)をする力だそうです。

商品開発で大切なことも3つ挙げられていました。

第1は、何を創るか「考える」そして熱い想いを持つということ。How toではなくて What toでなくてはならないとおっしゃっていました。どういうことかというと、こなし仕事をしているといつの間にか考えなくなっているそうです。それを防ぐ為にあるテーマをメンバーに与えディスカッションを1週間に2度して結論を導くなどの工夫をしているそうです。

第2は、「コミュニケーションが大事」だそうです。ここでのコミュニケーションは特に開発・技術陣との部分に重点を置かれているようです。もちろんターゲットとのコミュニケーション、メンバーとのコミュニケーションも含まれるでしょうが。

第3は、「妥協しない」だそうです。

なーるほどだからヒット商品のななめドラム洗濯機や10年掃除がいらないエアコンなどが生まれるわけですね。結構堂々と内情を話されるということは、やれるものならやってみなということなのでしょうね。

もうひとつ面白かったのは、中国にも研究所を作っていて、北京、上海、広州で家庭の調査をしたそうです。その内容も私は妻が中国人なのでとっても理解できました。

そもそも北と南では全然違うとおっしゃっていましたが、まさにその通りです。同じ国だと思わない方が良いですね。実際あんまり仲良くないし。

例としてはマンションのベランダを挙げていました。北は寒いのでベランダはガラスに囲まれています。つまりオープンなベランダは無いのです。それに比べれば南は日本と同じオープン。上海は半分はオープンとなっています。

そうすると洗濯の干し方もずいぶん違うそうです。何よりも困ったのは乾くまでいつまでも干しているのでなかなか乾燥機の文化ではないとおっしゃっていました。ただし富裕層は乾燥機付きを買い始めているそうです。

もうひとつは冷蔵庫です。たまごは45日間持つので一気に30個以上買い冷蔵庫に入れるので、ドアのたまご置きは全く意味をなさないそうです。調味料もほとんど袋なので、封を開けたまま冷蔵庫に入れられると臭いがたいへんとか言っていました。

確かに中国の調味料は大半は袋ですね。(液体は違いますけれどね)

牛乳のことも言っていました。私は知っていますが、中国の牛乳は日本のような紙のパックではないんですね。(売ってはいますが高い)

どういうものかというと袋入りなんです。それを切ってコップにあけるのですね。まあ確かに日本の常識の目で見ると面白いことなんでしょう。したがって色々と改良の余地があると思っているようです。

私は新商品支援をしておりますので本当に参考になるセミナーでした。

☆ヒットする新商品・サービス開発のポイント
(1)研究室を実際に使うのと同じ環境で使ってみて試して、数値で計る。
(2)お客様の欲しがるものを創るのではなく、喜ばれるものを創る
(松下幸之助)
(3)社会トレンドを公表データできちんと把握する。 
(文中では紹介しませんでしたが、少子高齢化、世帯人数のみならず、家計消費支出は何が伸びていて、何が減っているのか、調理意識の変化などもきちんと基礎データは押さえられていました)
(4)徹底的に調査する。 
(少し気になったので質問したのですが、グループインタビューは原則企業秘密があるので松下電器のOGのみだそうです。でも実際は補充の調査はしているようです。明確にはおっしゃいませんでしたが…)
(結論)やはり物まねではなくて「考える」だ!

|

« 豆乳花(トールーファ)を食べてみました | トップページ | 『エスキモーに氷を売る』を読みました »

セミナー」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/173214/10919860

この記事へのトラックバック一覧です: 日経MJセミナー「松下くらし研究所」藪ゆき子所長のお話を聴いてきました。:

« 豆乳花(トールーファ)を食べてみました | トップページ | 『エスキモーに氷を売る』を読みました »